今回の研究は、コーヒーやカフェインによるパーキンソン病リスクの低下について、統計的な意味のある成績を示した、最初の前向きコポート研究だという。
また、カフェインの作用メカニズムとして、中枢神経のドーパミン受容体刺激作用や、カフェイン自体がドーパミン様の作用を持つ可能性などを、研究者らは考察している。
今回の報告は、パーキンソン病の原因を究明するという意味で、興味深い研究です。
一方、かりに今回の結果が事実だったとしても、コーヒーのような依存性のある嗜好飲料を、病気の予防や健康のために勧めることについては、十分慎重になる必要があるでしょう。
けいれん発作をきっかけに大量飲酒をやめた一女性の脳を、3年後にMRI(磁気共鳴画像診断)で検査したところ、脳全体の体積が11%増えていました。
ロンドン大学医学部のグループによるこの報告は、「ランセット」2000年6月3日号に掲載されました。
52歳の女性が、72時間におよぶ不眠と飲酒に引き続いて、けいれん発作をおこした。
脳のMRI検査は正常で、アルコール性けいれんと診断された。
この女性は、週あたり60杯ものウォッカを、習慣的に飲んでいた。
女性は、この発作のあと、飲酒量を週2杯までにへらした。
けいれん発作は再発しなかった。
3.5年後にふたたびMRI検査を行い、2回の検査画像の変化を、コンピュータで処理して調べた。
すると、小脳の体積が20%、右海馬という部位が6.6%、左海馬が8.8%増えており、脳全体の体積は11%増えていた。
慢性アルコール中毒が脳の萎縮(体積の減少)と結びついていることはよく知られています。
この萎縮が可逆的なもので、大量飲酒をやめると回復する可能性があることを、この症例報告は示しているといえるでしょう。
海馬の体積の増加は、約015立方センチという、小さなものでした。
こうした小さな変化も、MRI画像を処理することで検出できるという技術的可能性を、研究者らは強調しています。
とはいえ、「大量飲酒をやめること」が原因となって「脳体積の増加」という結果が生ずるのかどうか、ただ一人の症例にもとづく今回の報告から、結論づけることはできません。
アルコール以外の要因や、この患者に特有な個人差の影響を受けている可能性もあるからです。
また、今回のような大きな変化が、大量飲酒をやめた他の患者でもみられるかどうかは分かりません。
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